ナイジャ・ヒューストンと堀米雄斗がオリンピック前哨戦で激突。 CHIMERA A-SIDE THE FINAL
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勝ち方を知っていたナイジャ・ヒューストン
しかし、ここからナイジャが真の強さを見せます。
ランの2本目できっちりキックフリップ B/Sリップスライドを仕留めると、堀米を上回る90点を獲得。今回のセクション構成を考えた上で、一番のビッグセクションがバンクからのギャップ to レールなので、そこで回しインのトリックをルーティーンに入れてメイクしたことが高得点につながったのでしょう。
さらにベストトリックでは、1本目に同じバンクからのギャップ to レールセクションでノーリー F/S 270スイッチリップスライドをメイクしたのみに終わってしまった堀米に対して、1本目にハーフキャブ B/Sスミスグラインドの180アウト、2本目にはさらにその上をいくキャバレリアル B/Sノーズブラントスライドをメイクし、今大会最高の97点を獲得。優勝を決定付けました。しかもこのトリックは練習では一度も披露していないトリックというおまけ付き。それもジャッジ陣の評価を高めたポイントになったことは間違いありません。
しかし、これもナイジャの前日の予選後の練習や決勝のトリック構成を見ると、すべてが計算されたものであったと思えてしまうのです。
どういうことかというと、前日の予選後の練習では決勝1本目にメイクしたハーフキャブ B/Sスミスグラインドの180アウトに加え、キャバレリアル B/Sリップスライドも彼はメイクしていたのですが、キャバレリアル B/Sノーズブラントスライドはその延長線上にあるトリックだからなんです。
しかもベストトリックでメイクした両トリックの写真を比べても、実はアプローチの体勢がデッキをレールに掛ける直前までほとんど変わっていなかったので、そういったことをすべてを計算していたのではないかとすら思えてしまうナイジャ。もしそれが観客の盛り上がりもすべて考えての上でのトリック構成だとしたら、彼は恐ろしいほどの試合巧者だと言えます。