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クライミング会の女王、野口啓代ってどんな選手? 強さを徹底解説

クライミング会の女王、野口啓代ってどんな選手? 強さを徹底解説

野口啓代選手の強さとは?

野口啓代選手の強さの秘密をクライマー目線で解説していきます。

圧倒的な保持力

保持力はホールドをグリップするための力で、野口啓代選手は他の女性クライマーに比べてかなり強いです。特に カチとピンチを保持する力が圧倒的 で、直に目ているとそんな悪いホールドをよく強傾斜で持っていられるなー、と感心してしまうほどです。シンプルにカチの保持力があるのですが、持ち方をホールドによって微妙に変えていて、その判断力も相当なものです。

ですので短いルートで高い強度のムーブを連続してこなさなければいけないボルダリングは、まさに彼女のフィールドと言えるでしょう。また最近のリードクライミングもレベルが上がり、長い上にボルダリングのようなハードなムーブが含まれるようになったため、さらに彼女の活躍に期待できるでしょう。

さらにカチ力の強さから、アウトドアボルダリングでも優秀な成績を残していて、 「The Mandara(5段)」 など世界の女子クライマーの中でも数人しか登れていない5段のルートを完登している1人なのです。

柔軟性・身のこなし

彼女の柔軟性は女子クライマーの中でもトップクラスで、180度開脚をしてスタンスホールドを踏んでいるシーンは驚愕ものです。

中でも股関節がとても柔らかく、彼女の代名詞とも言える技 「ヒールフック」 を支えています。足だけでなく、実は手の親指の関節もかなり柔らかく普通の人より広めに開くので、ほとんどの女性クライマーが苦手とするファットピンチ(太めのピンチ)もしっかり親指と他の指で持つことができるのです。

体全体の柔軟性の高さから身のこなしがとても軽やかで、ホールドを捉えたときに起きる体のスイングをいなすのが他のトップ選手と比べてもかなり上手いです。大会のワンシーンでスイングをいなすために、腰を仰け反り足が後頭部にタッチしてしまうぐらいの柔軟性を活かしたクライミングをします。

恵まれた体格

彼女は、身長が165cmと世界のクライマーと比べても十分な身長を持っていて、さらに 腕のリーチが身長よりも長い ので、大きい人が苦戦しがちな狭いムーブでも難なくこなしてしまうのです。

その上に体重も他の同身長のトップクライマーに比べて軽い方なので、長いルートをこなしたり、ハードなホールドを長い時間保持していられます。また握力が50kg以上あり、クライミングに直結する要素ではないですが、馬力の凄さは一目瞭然です。

強いメンタル

これはもしかしたら彼女の一番の武器かもしれません。クライミングはアテンプト(トライ回数)の差で順位が変わってしまう、一回一回のトライがストレスフルな競技なので、メンタルの強さはかなり重要な要素になっていて、それを彼女をすでに持っています。

さらに オンサイト(一発でそのルートを登り切ること)の能力が非常に高く 、とても高い集中力とメンタルの強さを持っています。

野口選手は、人に見られれば見られるほどパフォーマンスが向上し、大きい大会になればなるほど、実力以上のパフォーマンスを発揮できるそう。ですのでワールドカップシリーズでも安定して決勝の舞台に残ることができ、常にいい成績を残しているのです。

期待感

彼女は多くの大会で逆転勝利をしてきており、観客を味方につけるのが上手い選手です。ラストトライ前には、 観客席の方を向いて応援を鼓舞するようなパフォーマンスを行なって さらに観客の心を掴み、見ている側からしてももしかしたらという期待感を常に抱かせてくれるので、目が離せません。

>>野口啓代選手に弱点はないのか!?

この記事のライター/カメラマン

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