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スノーボード 来シーズンを待ちわびている間にやるべきギアのメンテナンスをご紹介!(ボード編)

スノーボード 来シーズンを待ちわびている間にやるべきギアのメンテナンスをご紹介!(ボード編)

メンテナンスをはじめる

では実際にメンテナンス進めるに当たってのポイントを記載していきます。ボードは大まかに「ソール」「エッジ」「トップシート」で構成されています。その中で今回は「ソール」のメンテナンスに焦点を当てて紹介していきます。ソールはスノーボードでの滑走において最も重要な役割を果たす部分です。

ソールが汚れている状態では当然板は余計な抵抗による摩擦が増し走らなくなります、また毛羽立ちがあるとどれだけワックスをかけてもその浸透を妨げます。汚れは土や花粉、黄砂、油など様々な物質が付着する事が要因で、毛羽立ちは摩擦や酸化により起こります。

メンテナンスは個人でも十分に行う事が出来ますので、下記手順に沿って実施して見てください。「エッジ」「トップシート」はメンテナンスが必要=破損、変形などの症状であるケースが大半です。もちろん知識と経験、道具と材料の準備があれば個人でも実施可能ですが、ハードルが高いためプロショップにお願いするのをおすすめします。

それでは「ソール」のメンテナンス手順を紹介していきます。

水洗いする

例えば服にコーヒーをこぼしてしまった時まず大まかに落ちるところまで水で揉み洗いをして、その後染み抜き等をつけて洗濯機へ入れるという流れになると思いますが、この工程はメンテナンスを行うに当って大まかな汚れを落とすために行います。

ここを飛ばすと後工程をやるのに時間や余計なコストがかかってしまうため、水洗いするのがおすすめです。出来れば流水をかけつつソール全体をタオルでこすりながら十分に洗い流してください。ホースを使える環境がなければ、バケツに水をためて濡れタオルで十分に拭いて下さい。その後水気を十分に切るため、キッチンペーパー等でしっかりと乾拭きをしておくと良いです。

リムーバーもしくはホットワックスを使用する

おおまかな汚れを落とした後はとりきれなかった頑固な汚れや目に見えない汚れを落としていきます。

お手軽派はリムーバー

リムーバーは本当に便利でキッチンペーパー等に十分しみ込ませてソール全体に行き渡らせると数分で汚れが見事に浮き出てきます。それを新しいキッチンペーパーでしっかりふき取ります。たったこれだけです。リムーバーはそれだけ強い薬剤のためソールに良くないという方もいらっしゃいますが、しっかりと汚れと薬剤を拭ききりソールに残しておかなければ大きな問題ではないと思います。時短をしたい人やめんどくさがりな人におすすめです。

もっとしっかり落としたい、ソールの毛羽立ちも直したい人はブラッシング+ホットワックス

ホットワックスと聞くと滑走前にする事と思いがちですが、熱を加える事で表面に汚れが浮きあがってくるため、実はシーズン終了後のメンテナンスにおいても効果的面です。また少し面倒なブラッシングも併せて行う事でより効果を高める事が出来ます。まず下記を用意します。

  1. アイロン
  2. 作業台
  3. ブロンズブラシ
  4. ボアブラシ
  5. ナイロンブラシ
  6. 固形ワックス(ベースワックス、クリーニングワックス)
  7. 粗め、細かめのファイバーテック(キッチンペーパーで代用可)
  8. コルク(四角くかたいもので代用可)
  9. スクレーパー(定規で代用可)
  10. ワクシングペーパー

上記を用いてメンテナンスを行います。

①ブロンズブラシでクリーニング

ブロンズブラシでまずは表面のクリーニングを行います。ソールからテールに流すように両手でしっかりと体重をかけるようにして丁寧にブラッシングしていきます。こうする事でソール内部のゴミをかき出すことが出来ます。固い素材であるため傷ついてしまう気がしますが問題ありません。この工程はトップシーズンで行っても効果を見込めますので、少し走りが悪くなったと感じたら是非この工程だけでも実施して見てください。

②粗めのファイバーテックで細かなケバ取り

コルクなどの四角くて固めのものに粗めのファイバーテックを巻きます。それを①と同じ要領でソール全体を拭いていきます。こうする事でブロンズブラシでは取りきれなかった細かな汚れ、毛羽立ちを取る事が出来ます。

③アイロンをかける

いよいよアイロンをかけていきます。まずアイロンを設定の温度ですが、使用する固形ワックスの箱の設定温度の通りに熱しましょう。次にワクシングペーパーを半分折にして、右利きの場合左手で引っ張っていく部分(左半分)とワックスを垂らす部分(右半分)に分けます。アイロンが温まったら固形ワックスを溶かしてワクシングペーパーの右半分に適量を垂らします。そしてワクシングペーパーの右半分に上からアイロンを置いて、ノーズからテール方向にアイロンをかけていきます。ポイントはアイロンを止めないという事です。アイロンを止めてしまうと最悪ソールが焼け焦げてしまいショップでも修復が不可能となってしまう可能性があります。ペーパーを噛ませてあるので神経質になる事はありませんが、アイロンを放置したままボードの前を離れてしまうのはやめましょう。またアイロンをかけた後に注目して、ワックスが伸びていない感じであれば、再度ワクシングペーパーにワックスを垂らして伸ばしていきます。③は全部で3回程度(ヒール側、トゥー側、センター)でようやく全体に行き渡らせられると思います。

④アイロン後すぐにスクレーパーをかける

ワックスが冷める前にスクレーパーでワックスを剥がしていきます。熱を入れる事で汚れが浮かび上がってくるので、すぐに除去していきましょう。シーズン中のワクシングでは、ワックスを浸透させるために30分程度時間をおいて滑走面が常温以下になってからスクレーパかけます。しかしクリーニングの時にそのやり方で行うと、汚れがサイドワックスと共にソールへ浸透してしまいます。こうなると全く意味をなさないので覚えておいてください。個人的には正直ここが一番面倒ですが、削りカスが出なくなるまでソールからテールに向かってひたすら削り続けてください。

⑤ボアブラシでブラッシング

続いて、ボアブラシでブラッシングを行います。①で使用したブロンズブラシよりもやわらかく、⑥で使用するナイロンブラシより固いブラシを使います。このブラシは基本的にスクレーパーでワックスを剥がした後の工程で使います。これでソール内の細かな汚れやワックスの削りカスも取ることが出来ます。ブラッシングの方法は従来と同じです。両手で体重をかけるようにして行います。

⑥ナイロンブラシでブラッシング

ボアブラシでは取りきれなかったソール内の汚れ、ワックスをナイロンブラシを使ってかき出して行きます。ブラシの太さが⑤で使用したボアブラシよりも細いです。そのため、より細かなワックスをかき出すためにナイロンブラシを使用しましょう。ボアブラシで完璧にワックスをかき出したと思っていてもナイロンブラシを使うと、意外と掻き出せるのでここまでやったならこの工程も飛ばさずにやりましょう。

⑦最後の仕上げファイバーテック

細かめのファイバーテックを使って表面のゴミを拭き取ります。前述した通りキッチンペーパーでも代用可能です。ファイバーテックは洗って何度でも使えるためコスパ的に持っておく方がおすすめです。

⑧最後に厚塗りして終了

①〜⑦の工程をやり遂げたらアイロンを使ってワックスをかけて保管します。こうする事でソールの参加を防止し、来シーズンに向けた下地作りを同時にすることになります。ソール面全体をしっかり覆えるように、何度か重ね塗りしたら終了です!

>>プロショップを活用する場合

この記事のライター/カメラマン

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