スノボ女子の藤森由香選手ってどんな人?
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ソチオリンピックを終えて・・・《転機》
ソチオリンピックを終え28歳で迎えた2015年1月に、これまで専門として行ってきたスノーボードクロスから退き、「スロープスタイル」に転向をすることを発表します。
スロープスタイル
ビッグエアと同様、斜面を滑りながらジャンプ台を使って空中で技を繰り出す競技のこと。これまで彼女が行ってきたスノーボードクロスとは異なる技術が必要でした。
転向のきっかけとは?
スノーボードクロスのパイオニア的存在だった彼女が転向したのはなぜか・・・
それは、ソチオリンピックでスロープスタイル、ハーフパイプ、スノーボードクロスの3種目への出場達成を成し遂げたトーラ・ブライトの存在だったと言います。もともとスロープスタイルも楽しんでいた彼女は、この競技でも頑張ってみたいという気持ちを持っていましたが、スノーボードクロスに専念していました。
しかし、3種目出場を果たしたトーラ・ブライトから刺激を受け、「スノーボードクロスとスロープスタイルの2種目やっても中途半端にやって勝てる甘い世界ではない。やるなら1つのことに集中しなければ自分にとっては敵わない世界。」と一歩を踏み出し、新たなチャレンジとしてスロープスタイルへの転向を決意したのです。
年齢的にも遅いと言われるチャレンジで、周りからは厳しい意見もあったようです。
「スノーボードクロスをやりながらもスロープスタイルがやりたかったのに、自信がなくやれていなかった自分。でもそれを叶えて同じ舞台に立った人がいる。悩んでいないで、一歩踏み出せばいいのに」と一歩を踏み出した彼女は、“やりたいことに対して決断し行動する”ということをトーラ・ブライトから教わったと言います。
転向後は・・・
スロープスタイルに転向した彼女は、この種目でオリンピックに出場できるよう舵を切ります。しかし順調には行かなかったようです。
競技を変更しBURTON(バートン)のサポートを受けることが決まりましたが、初シーズンはナショナルチームに加入することができませんでした。
そこで、まずはスロープスタイルの世界で自分の名前を知ってもらうため、世界主要大会を運営する団体「TTR」の大会に出場する方法を調べ自費で遠征し経験を積むことから始めます。見事ナショナルチームへの加入を果たし、オリンピックを目指すスタートラインに立ったのです。
転向して半年後の2015年8月に行われたスロープスタイルのビッグコンペ「The Mile High」で3位という成績を収め、それ以降多くのコンペや国際大会に出場し安定して入賞争いをする選手へと力をつけていきます。
競技を変更したことで0からのスタートとなり、これまで味わうことのなかった苦労もあった中、3年を経て平昌オリンピックへの切符を手にしたのです。