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8月も終わり秋を迎え、いよいよスノーボードシーズンに向けて本格的に準備が始まります。スノーボード初挑戦で道具を揃えるという方、板を新調するという方もいらっしゃるのではないでしょうか。スノーボードの相棒となる新しい板を購入したら、やっておきたいメンテナンス・お手入れがあることをご存知でしたか?この購入後に行うメンテナンスの一つ「ダリング」について解説してまいります。
ダリングとは?

板にある余分なエッジを削る作業のことです。
エッジが尖りすぎていたり余分な部分が尖っていると、エッジを雪面に引っ掛けて板を操作する時に、板のコントロールが難しくなり転倒しやすくなります。
メンテナンスなどの作業に慣れていない方にとっては、エッジを調整しながら削るという作業は難しいことですが、実際の滑走でほとんど使用しないノーズとテール部分のエッジの角を丸くする作業は必ず必要となります。ノーズとテール部分のエッジが尖ったままだと、転倒した時や周りの人と接触してしまった時に、けがや板の破損に繋がるなど危険なためです。
ノーズとテールは、ほぼ使用されない部分のため気軽に自分で行うことができます。
削る部分「エッジ」とは?
ダリングとは、エッジを削る作業であることが分かりましたが、エッジとは何か見ていきます。
エッジとは、板の縁に取り付けられた金属部分のことです。
このエッジによって雪面でのターンを可能にし、ブレーキも行うことができます。しかしこのエッジは、鋭利な刃物と変わらず危険なため素手では触らないよう注意が必要です。
新しい板は、エッジに手入れなどを施していないため、自分でメンテナンスを行う必要があるのです。
ダリングの解説の前に・・・
板には、「正面から見た時の形状」と「側面から見た時の形状」に種類があります。この「側面から見た時の形状」について、理解しておくことが必要になるので解説してまいります。
知っているという方も、この機会に復習をしてみてください。
【板の形状】
キャンバー
ノーズとテールが反り上がり、板のセンター部分は盛り上がっていて雪面との間に隙間があります。
ロッカー
ノーズとテールが反り上がった円弧の形で、それぞれの先端に向かうにつれて雪面の間に隙間ができます。
ダブルキャンバー
板の中心はロッカー、ビンディングの周辺はキャンバーになった、2つのいいところを兼ね備えた形です。
フラット
ノーズとテールは反り上がっていますが、それ以外のソールが平らで雪面に密着する形です。
ゼロキャンバーとも呼ばれます。
フラットロッカー
ビンディングの間はフラット、そこからノーズとテールがロッカーのように反り上がります。
フラットとロッカーの間に位置する形になります。
ダリングを行う部分とは?

エッジの不要部分となる、ノーズとテールのダリングが必要ということを始めにお伝えしました。では実際に、ノーズとテールのどこをダリングすると良いのかを見ていきます。
板の形状についてご紹介しましたが、それぞれの形によって、雪面と触れる部分である接雪点が異なり、この部分がポイントとなります。
【ダリング部分の印付け方法】
ダリング部分を把握するために、印をつけていきます。
- 平らな床などに板を置きます。
- 床に接した部分が接雪点です。床に接し板が反り上がり始める部分にテープやペンで印をつけます。2で印をつけた部分から先端に向かって1cmの場所に印をつけます。
- 4. ノーズ・テール、2ヶ所ずつ印をつけます。
- 5. 2でつけた印の間のエッジがダリングを行う部分になります。